親会社と子会社で規程の整合性をとるのが大変!→効率化を実現して作業時間を1/10に削減したLAWGUE活用術とは?
こんにちは!LAWGUEカスタマーサクセスの形柳です。
この連載では「カスタマーサクセスが語る!LAWGUE最前線での活用事例」と題して、実際のお客様がどのようにLAWGUEを活用しているのかご紹介させていただいています。
今回ご紹介するのは、親会社の規程改訂に合わせて自社の規程も改訂しなければならないというある大手企業の子会社様のケースです。
親会社の規程が改訂された際、自社の規程のどの部分に影響が出るのかを洗い出したり、親会社の規程との整合性を担保しつつ自社の業務実態に合わせて改訂したりと、参照すべき文書量や考えるべきことが多く、規程改訂の負荷が高い状況にありました。
その状況をどのように打破し、作業効率を高めたのか。お客様にお伺いしました。
- 課題
- 規程を改訂する際、親会社の規程と自社の現行規程を人の目で見比べるのに労力がかかる
- 改訂時の担当者によって見出しの振り方や文言の表現の方法などが異なることも多く、影響し合う規程のつじつまが合わなくなるおそれがあった
- 導入
- LAWGUE導入による規程改訂作業効率化の具体的なイメージが持てた
- 差分比較、表記ゆれ検知や体裁補正などほしい機能が盛り込まれていた
- 契約書など他の文書への展開も可能
- 効果
- 規程改訂の一部の作業時間を1/10程度に削減
- スケジュールや作業工程の見通しが立ちやすくなり、ストレスや焦りがなくなった
- 規程ごとに異なる表記や体裁のズレも、少ない手間で修正・統一できた
活用のポイント
- 親会社の規程と比較する際にLAWGUEを利用し、差分や修正が必要な箇所を抽出
- 変更箇所の確認や稟議申請に必要な新旧対照表を自動生成
- 変更した条項について類似の条項を検索をすることで、影響する別規程の条項も抽出
大量の規程の見直し、人力ではとても対応できない…ツール導入検討のきっかけ
まずは普段の業務内容について教えてください。
私たちは人事総務課に所属しており、正規雇用および臨時雇用スタッフの労務管理が業務の主体となっています。また、それに伴う規程の作成・改訂作業も担当しています。近年では、新卒採用も含めた採用・人事業務にも力を入れているところです。
規程の作成・改訂に毎年苦労されていたと伺っています。具体的にはどのような課題を抱えられていたのでしょうか。
法改正などによるものを含め、規程の改訂は定期的に発生します。当社の場合、改訂の際にはまず親会社が規程を改訂し、その改訂をもとに、当社の規程を書き換えていくというのが基本的な流れです。
ですので、親会社の規程の変更点と当社の現行規程を人の目で見比べて、どこを変更していくべきか一つひとつ確認していく必要がありました。
具体的には、まず親会社から変更がある規程の新旧対照表が共有されます。それを元に、自社のどの規程に変更を加える必要があるのかを選定。
次に、新たに新旧対照表の枠組みを作成し、親会社の規程と当社の規程を比較して追加すべき条項や変更すべき点があればそこに抜き出していきます。そこから実際の修正作業に入りますが、親会社の変更内容をそのまま反映するのでは当社の業務実態や書き振りに合わない部分が当然ありますから、今回の改訂理由と、親会社の規程の内容と、当社の現行規程の内容を考えた上で、修正案を考案していきます。
その作業にあたっては、元の規程はなぜこうなっているのかを厚生労働省のWebサイトなどをみながら調べるなどの作業も必要になります。
こういった過程の中で、
- 人力での親会社と当社規程の差分比較
- 複数ファイルを行ったり来たりしながらの内容確認
- 細かな体裁補正
- 新旧対照表の作成
などに膨大な時間がかかることが課題になっていました。
そうした課題があるなか、システムを導入しようと思われたきっかけは何だったのでしょうか。
一気に多くの規程を見直す作業が必要になったことがきっかけでした。規程は、はじめに作成した内容に対して法改正などのタイミングで付け足したり、修正したりしていくケースが多いと思います。この場合、担当者によって見出しの振り方や文言の表現などが異なることも多く、一つの規程の中でも体裁が揃っていなかったり表記ゆれがあったりしますし、影響しあっている規程のつじつまが合わなくなってしまうおそれもあります。
そこで、2022年度期の1-3月のあいだに20規程52規定を見直すことになりました。しかしながら、人間の目と頭だけでやるのはスケジュールを考えても現実的ではありません。そこで、こうした課題を解決できるツールが存在しているのではと思い調べてみると、候補となるものが3〜4つほど見つかりました。そのうちの1つがLAWGUEでした。
規程改訂作業の効率化を具体的にイメージできたシステムがLAWGUEだった
他社製品を含めて比較検討されるなかで、LAWGUEのどこに魅力を感じられましたか。
LAWGUEのコンセプトや機能、活用可能性について、営業の方に何度も丁寧に説明していただき、決裁者やユーザーも含めた関係者全員がLAWGUEのメリットを理解できたことが大きかったです。具体的にどのように業務が改善されるのか、具体的なイメージを持てるまで説明をしていただけたのがLAWGUEでした。そのうえで、親会社の規程と見比べながらの改訂作業を効率化するためにやりたいことが、すべて実現できると感じました。
導入の決め手となったポイントを教えてください。
やはり親会社の規程と比較するシーンが多いため、文書間の差分比較機能は重要でした。私のなかでは、感覚的に操作できる点もポイントとなりました。後任者や社内への浸透を考えると、ドラッグ・アンド・ドロップで簡単にファイルをアップロードできたり、操作画面が見やすかったりといった、細かな操作性は重要です。もちろん表記統一などを行いやすいエディタ機能も魅力でした。
業務効率化の取り組みが認められ、社内コンテストで管理部門初となるMVPを受賞
3か月間で規程を一気に見直されたとのことですが、具体的にはどのように作業を進めていきましたか。
まず親会社の規程と自社の規程をすべてLAWGUEに取り込み、当社の現状の規程との相違点や過不足などを洗い出していきました。
この洗い出しの際、自動で新旧対照表が作成されるのは本当に便利でした。親会社と当社の規程を比較したときに、過去の改訂時には気づけていなかった修正すべき箇所なども見つけることができました。
また、前任者たちが脈々と取り組んできたなかで見逃していたような言葉の揺らぎなども、今回LAWGUEを利用することですっきりきれいにすることができました。現在は、2022年下期で修正しきれていない約40規程の修正に取り組んでいるところです。
LAWGUE導入による業務改善が社内でのMVP受賞につながったとお伺いしております。具体的にどのような成果が評価されたのでしょうか?
業務改善の取り組み度合いや内容を競う社内コンテストがあるのですが、人事・総務課がMVPを受賞しました。これまで管理部門が受賞したことはありませんでしたが、新卒採用に向けた制度や採用手段の見直し、仕入れ価格高騰への対応、事務所の移転に関する取り組みなどと合わせて、LAWGUE導入による業務効率化の成果が認められた形です。
規程改訂作業にLAWGUEを活用したことで、定量的にはこれまでの作業時間を1/10程度に削減することができました。たとえば新旧対照表の作成であれば、Wordによる転記作業で行った場合、1規程あたり約10分ほどかかりますが、LAWGUEなら自動で生成されるので1分もかかりません。その他、表記ゆれの統一、体裁の修正なども、LAWGUEを使用することで手間をかけずに実現できています。
そのほかに導入効果として感じている点はありますか。
規程改訂は、法令や親会社との兼ね合いで「いつまでにやらなければならない」というスケジュールが決まっていることがほとんどですが、期限に対する焦り感がなくなりました。
本来であればすべての規程が頭に入っていて、親会社の変更点をみて「あれとあれを変更すればいいのだな」と一瞬で理解できればいいのでしょうが、現実的には難しいです。LAWGUEの場合、新旧対照表を作成すれば変更点をはじめに理解でき、全体の大まかな作業量を簡単に把握できるため、スケジュールの見通しが立てやすくなりました。
現在はすべての規程を見直しているところですが、比較対象の文書と異なる部分が色付きで表示され一瞬で理解できるようになっているので、「見落としがあるのではないか…」といった不安感がありません。「次はこの規程と見比べよう」と一つひとつ順に確認していけばよいので、焦りやストレスを感じることなく作業を進められます。
また、一つの規程を改訂すると他の規程に影響が出るケースも多々あると思うのですが、今まではそういった関連規程の改訂にはほぼ手が回っていない状況でした。その点、LAWGUEの類似条項の検索を利用すると、ある修正した条項の類似条項を一覧で見られるので、「もしかしたらここに影響するかも」「これも修正が必要かも」といった当たりをつけながら対応が必要な箇所を確認できるようになりました。
多くの業務を抱えるなか、文書作成業務の効率化を図りたい方におすすめ
LAWGUEはどのような方や企業におすすめの製品だと思いますか。
特に対外的な文書作成を行っている方々でしょうか。LAWGUEはチェック機能も果たしているので、ミスや過不足のない文書を作成しなければならないシーンにおすすめです。
また、規程を含め内部統制を図るための文書は多くあります。それらの作成や見直しに時間がかかってしまっている方にもおすすめです。規程の改訂は、他の業務と兼務することも多いと思います。様々な業務を抱えていて規程改訂に多くの時間は使えない、効率的に業務に取り組む必要のある方もLAWGUEを活用されてみることをおすすめします。やはり時間を短縮するには、人間以外の力を借りるのが有効だと思います。