AI搭載の業務支援ツール“LAWGUE”が変える裁判文書作成の新常識

弁護士法人Next

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横浜オフィス所長・弁護士

川邉 賢一郎 様

業種
  • 士業
導入部署
  • その他
企業規模
  • 1~50名
文書類型
  • 契約書
  • 裁判文書

弁護士法人Nextは、東京と横浜にオフィスを構え、多岐にわたる民事事件を扱う「町弁(マチ弁) 」として、個人案件を中心に離婚、相続、債務整理、交通事故、労働問題など幅広い法律業務を提供しています。

裁判文書業務には、注意力を必要とする多くの細かい作業が含まれています。特に、項目番号の誤りや契約書における記載ミス、さらには紙とデジタルを行き来する煩雑な作業などは日々の負担となりがちです。弁護士法人Nextも、これらの課題に直面していました。数あるサービスの中で注目したのが、文書作成の効率化を実現するツール「LAWGUE」。今回は、LAWGUE導入のきっかけから、実際に使用して感じた効果までを弁護士法人Next横浜オフィス所長の川邉賢一郎弁護士にお話しを伺いました。

  1. 課題
    • 裁判文書の作成時、インデントや項目番号の間違い、甲乙の記載ミスが発生
    • 紙媒体との往復作業が非効率であると感じていた
  2. 導入
    • 項目番号の間違い、甲乙の記載ミスの確認をAIにお任せすることで、ミスを削減
    • 取引のある法令出版会社からの案内で知り、過去の書面の引用や似たような主張を再利用することで、0→1の作業削減への期待感から導入を決定
  3. 効果
    • 検索、引用機能により文書作成の効率化を実現
    • 項目番号の誤りや契約書における記載ミスの修正漏れをLAWGUEで軽減
    • サポートの迅速対応も高評価

活用のポイント

  • 過去の書面の引用や似たような主張を検索し、素早く再利用することで、事案ごとに効率的に活用
  • フォルダ階層を設けず運用できる仕組みが弁護士業務に適合している

裁判文書業務における課題とLAWGUEへの期待

法律に関する業務でLAWGUEを活用されているかと思いますが、具体的にどういったものが多いでしょうか?

一番多く取り扱っているのは、裁判所に提出する準備書面などの法律文書です。これが最も多い業務ですね。それ以外には、契約書を作成・チェックするリーガルチェック業務や、交渉業務で使用する通知書や回答書、顧問先やお客様への報告文書などもLAWGUEで作成しています。

また、頻度としては毎日必ず使用しています。少ない日は30分から1時間程度、多い日には1日中ログインしっぱなしということもあります。平均的には1〜2時間程度でしょうか。

使用している文書類型は、裁判文書が業務全体の7割を占めており、契約書が1割、その他の法律文書が2割といった割合です。裁判文書の中では、特に準備書面や調停、審判における主張書面を多く作成しています。

裁判文書・文書作成関連業務において、どのような課題を抱えていましたか?

もともと一太郎を使用してインデントなどの整えに対応していましたが、それ以外にもいくつかの課題がありました。例えば、項目番号の誤りや契約書における「甲」と「乙」の記載ミス、準備書面における「原告」と「被告」の混同などが挙げられます。これらのミスは恥ずかしいことではありますが、注意力が散漫になりがちな状況では起こりうる問題です。LAWGUEでは、「甲」と「乙」のそれぞれ色がつくのが非常に良いなと思います。

また、紙の文書とパソコン作業を往復する作業の手間も大きな課題でした。相手から送られてくる準備書面は主に紙ベースで、これをPDF化したうえに二画面で作業することが現在のスタイルです。しかし、相手の主張を確認しながら自分の主張や認否反論を作成するという作業は、依然として負担が大きいと感じていました。

過去の書面を活用して効率化!LAWGUEがもたらす裁判文書作成の新しい形

LAWGUEを知ったきっかけを教えてください。

取引のある法令出版会社さんからの案内でLAWGUEを知りました。案内を受けて、システム面だけでなく、使い込むことでどんどん便利になると感じました。その中でも、実際に似たような訴訟が多くあるため、過去の書面の引用や似たような主張を再利用することで、ゼロからの作業を繰り返さずに済むようになり、便利になるイメージがついたのが、一番の魅力でした。

もともと、一太郎を使ってインデントなどを揃えていらしたとのことですが、導入にあたり、LAWGUEを使うことへの違和感はありましたか?

使い勝手の面でいうと、Wordにも一太郎にもない、LAWGUEの仕様(LAWGUEは条項ブロックごとに分割されるため条項ブロックを追加する際にボタンをクリックする必要がある、ベタ打ちした際LAWGUEの文字のポイント数が裁判文書のポイント数と異なる、ページ番号に対応していない、ATOKの変換機能がLAWGUEを使う上で少し弊害がある、など)に最初は少し戸惑いました。

ただ、ポイント数については、サポート担当の方がサンプル文書を作成してくださり、運用のカバーをしてくださいました。

ページ番号に対応についても、機能アップデートをしたので、今は解決しています。

また、ATOKの変換機能についても、すでにATOK辞書には大量の変換用例が登録されていたのですが、サポート担当のもと、CSV変換を行い、IME辞書に移行をしたことで、現在は工夫をして問題なく使えています。

LAWGUEならでは「文頭の番号が自動追従&体裁が整う機能」

実際にLAWGUEを導入してどのようにLAWGUEを活用していますか?

LAWGUEを導入したことで、裁判の準備書面や訴状作成の際に、まずLAWGUEを立ち上げて使用する習慣が定着しました。

その中でも一番使っているのは訴状の作成ですね。同じような訴訟を提起する際に、過去の自分の主張を引用することがよくあります。また訴訟の類型によっては、必ず使う表現があるので、それをパパッと活用できる点が便利です。

wordや一太郎だと、過去の書類を手動で探して、文書を開いて確認し、コピペして使うということをやってきましたが、修正漏れや個人情報漏洩のリスクを防げません。

しかし、LAWGUEだと、アップロードした時点で条番号や項目番号ごとに自動でブロック化されるため、必要な項単位のパーツのみを簡単にLAWGUEに挿入し、活用できる点は非常に優れていると感じます。

訴状で過去の文章を引用する場合、どのような事案で引用することが多いのでしょうか?

不貞慰謝料や労働審判などの事案で引用することが多いです。また、発信者情報の開示では、事案はすべて異なりますが、伝えたいことは同じです。同じ内容を繰り返し使うことが多いため、LAWGUEを活用するには非常に有効だと感じています。

ちなみに裁判文書からの文書は、基本的にFAXかPDFで届く形かと思いますが、LAWGUEのOCR機能もご活用いただいておりますか?

はい、FAXで届いた原本が、複合機で自動でPDF化されるのですが、それをそのままLAWGUEにアップロードしています。

現状、改行をしているところ、していないところの区別、ページ番号は問題として生じる部分もありますが、もともと2画面を比較してみていたのに比べると、相手の言っていることをそのままLAWGUE内で活用できる点はすごく楽になりました。

実際に使い進めていく中で、特に役立つ、気に入っている機能を教えてください。

特に気に入っているのが、検索機能ですね。過去の文書をパーツごとに検索し、引用できる点が非常に便利だと思います。また、文書を管理する際にも、細かくフォルダ分けをすることがないからこそ、横断的に検索できるので、時間の節約になっています。

細かくフォルダ分けをすることがないとのことでしたが、LAWGUEを導入する前はどのようにフォルダを管理されていましたか?

例えば、経理関係や事件、書式と大きくフォルダを分けており、そこから事件フォルダの中に民事、家事、刑事、顧問、債務整理、法律相談といったフォルダに分けていました。終了したものは終了のフォルダに移行していく、という流れです。

なるほど。フォルダに階層を作られていたとのことですが、LAWGUEは1階層のみしかつくれません。そのあたりの抵抗感はございませんでしたか?

はい、実際にLAWGUEを使うまではわかりませんでしたが、LAWGUEを使い始めて、参考になる過去文書がたまってきてそれを検索する際に初めて1階層のみの強みを感じました。

Windowsですと、検索をかけても、結局ファイルを開かないと確認ができません。しかし、LAWGUEの場合、1階層のみだからこそ、キーワードで検索すると、LAWGUE内のデータから横断的に本文内の語句を検索ができます。しかもその検索語句がハイライトされたものが出てくるわけですから。LAWGUEの方が今は使いやすいなと思ってます。

また、最初も今もLAWGUEの分け方は大きくは変わっておらず、LAWGUEでは、民事、刑事、家事、和解、その他で分けており、その中に色んな顧客が入っています。

さらには、文書タイトルは、「文書タイトル(顧客名)、西暦の日付(作成日)」をルール化しているので、お客様の名前などを思い出して検索が可能です。

「じわりじわりと便利さが広がる」LAWGUE導入でストレス軽減

LAWGUEを導入したことによる定量的・定性的な効果についてお聞かせください。

文書作成の8割ぐらいはLAWGUEを使っています。効果として、ちょっとしたことへのストレスが軽減されていることですね。弁護士という視点からでいうと、多くの文章を反復して作る方、比較的定型作業の多い方、特に情報開示や交通事故、建築、あるいは建物を開け渡しなど、そういう文書を大量に扱う先生には定量的な効果が出やすいかと思います。

じわりじわりと色んなことが便利になっていく、使えば使うほど良くなっていくものだと実感しています。

サポート体制についてご意見をお聞かせください。

サポートの反応速度に驚きましたね。問題が発生した際、ヘルプボタンから問い合わせをすると、すぐに担当者が対応してくれ、解決方法をすぐに提示してくれたので、問題を迅速に解決できました。ウェブミーティングでサポートをいただいている人の顔が見えるというのは、私にとって非常に安心感がありますし、信頼感があります。

今後LAWGUEに期待することを教えてください。

私自身ITのことは専門外なので、どういう方向に技術が発展していくかはわかりませんが、OCR機能に関してはこれから良くなる見込みがあるだろうと思っています。特にページ番号や、改行の問題はAIを使ってある程度判断がつくようになって、綺麗にまとまるようになるようになれば、大進化だと思います。

裁判所の判決は、裁判所の気にするところが表しているので、そこに対する手立てを次の同じような形式の訴訟でも活用できるかもしれません。そうすると、裁判書き※のPDFを入れて送っておくということも絶対必要になってくるかと。この半年でも機能アップデートされたことが多くあったので、OCRについても、今後アップデートしていく、というところに期待しています。

※裁判書き:裁判したことを書いた書面で、裁判官が作成。

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