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「ナレッジの保管場所」としての活用 ~契約書のドラフト・レビューを効率化~

全薬工業株式会社

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全薬工業株式会社

総務人事部 法務課 課長

福田 飛鳥 様

業種
  • 医療・製薬・福祉
導入部署
  • 法務・知財部
企業規模
  • 301~1000名
文書類型
  • 契約書
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OTC医薬品、健康食品、スキンケア製品、医療用医薬品の開発を行う全薬工業株式会社様では、法務部でLAWGUEをご利用いただいています。従来は、独自に作成したひな形と条項例のベストプラクティスを使用して契約書レビューを行っていましたが、それらのベストプラクティスから外れるケースに対応できるようなナレッジ共有方法を模索していました。
LAWGUEを「ナレッジの保管場所」として利用することで、定型的な契約書のレビューはもちろんのこと、イレギュラーな契約書に対応するための情報の検索時間と労力を削減することに繋がったそうです。ベストプラクティス集との併用によるLAWGUEの活用方法など、具体的な実例を交えてお話しいただきました。

貴社の事業内容を教えてください。

弊社は1950年7月創業以来、「模倣せず、一歩前進した医薬品を創生し、効きめを創り、効きめで奉仕する」の創薬理念のもと、独創的な医薬品の開発を行っています。
事業領域として4つに分かれており、OTC医薬品、健康食品、スキンケア製品、医療用医薬品になります。

法務部の部員数、業務内容を教えてください。

法務部門の部員数は6名で、うち2名が管理職というメンバー構成です。
業務内容は、契約書レビューや交渉支援を中心に、社内規程のレビュー、法的問題に関する相談・対応、行政機関に提出する文書の捺印申請受付などです。

契約書レビューに関して:
主な取引先としては、大学、研究機関、試験委託先、試験会社、原料会社、ドラッグストア、薬局があります。
契約書に関しては、案件ごとにその都度カスタマイズでドラフト・レビューを行うことが多いです。取引先とのやり取りは事業部がフロントに立って行いますが、事業部からは早い段階で契約書の相談をもらうこともあれば、場合によってはビジネススキームから一緒に考えることもありますし、案件の概要だけ聞いてドラフトすることもあります。
例えば、製薬のプロセスでは様々な原料を使用するのですが、弊社が原料を購入することもあれば、製造委託先に直接納入という形もあります。一口に原料の導入といっても様々な形があり、非定型的に都度考えて対応することも多いです。

法務業務においてどのような課題を抱えていましたか?

法務の業務負荷が高くなっている状況の中で、業務の中でももっともボリュームの大きい契約書のドラフト・レビューをより効率的に行えないか、という課題がありました。
法務では契約書のひな形をWordで用意しているのに加え、条項例を複数パターンまとめたExcelも作成し、契約書のレビューに利用しています。
ベストプラクティス集、あるいは修正内容のデータベースとしては、その条項例をまとめたExcelで事足りており、特段不満はありませんでした。
一方で、その条項例はあくまでもベストプラクティスであって、実際の案件では契約相手によっては弊社で用意したひな形や条項例では対応できないことがあります。
そういう場合は、以前使用した条項を経験と記憶を頼りにあたりをつけて、1個1個ファイル検索をしており、経験値に頼らざるを得ない状態でした。メンバー間の知識やスキルの差を埋めるために法務のナレッジマネジメントの在り方というのを研究していたところでもあり、過去の事例を横断的に検索できるようにしたいという思いがありました。

LAWGUEを知ったきっかけを教えてください

電子契約の導入を検討していた際に、リーガルテックサービスの一つとしてLAWGUEの話を伺ったのがきっかけでした。
当初は電子契約が検討の対象だったため、LAWGUEについては話を聞くだけでお断りしようと思っていたのですが、話を伺っていくうちにLAWGUEのコンセプトが弊社の課題や考え方と一致することに気が付きました。

私の考えでは契約書レビューというのは本来、背景事情を加味した上でどういうスキームを作るのか、取引相手とどのような約束をするのかを判断するものだと思います。ですのでAIに契約書のレビューをサポートさせるというのには、少し違和感がありました。
その点、LAWGUEは『人間が主、システム(LAWGUE)は従』という位置づけがはっきりしているので、若手にも安心して使わせられますし、むしろLAWGUE上で比較検討することで、より深く考えることで、学習・定着に繋がるのでは?と感じたのが、興味を持ったきっかけです。

LAWGUE導入の決め手となったポイントを教えてください。

LAWGUEは、文書作成ツール(エディタ)として使用するのが一般的だと思うのですが、弊社では最初から「ナレッジの保管場所」という位置付けで導入しました。
導入前に、数か月トライアル利用をしたのですが、その時点では「保管するデータが多いほど精度が上がりそう、使えば使うだけ便利そうだな」という感覚を得た一方で、データを蓄積することに負荷がかかってしまっては意味がないとも感じました。
その部分についてはトライアル期間だけでは判断できず、まずは1年間契約して実際に利用して判断しようということになりました。そして、継続して使用していったところ、当初懸念していたデータ蓄積についても問題なく運用できることが分かり、またどんどん機能が充実・改善されていき、使いやすくなっている印象もあり、今も継続して利用しています。

あとは、サポートの回答が早いこと、こちらからの要望についてもよく聞いていただけるところも大きかったです。「開発側に正確に要望が伝わるというのは、とても良いサポートだ」と弊社内のシステム部門からもコメントがありました。

現在どのようにLAWGUEを活用されていますか?

LAWGUE内でプロジェクトを「資料を保存するプロジェクト」、「レビューするプロジェクト」、「テスト用のプロジェクト」と大きく3つのカテゴリに分けて運用しています。

「資料を保存するプロジェクト」は、さらに「ひな形のプロジェクト」と「終了案件のプロジェクト」の2つに分けています。
「ひな形のプロジェクト」には、その名の通り契約書のひな形が格納されており、「終了案件のプロジェクト」には、いくつかの契約書類型ごとのプロジェクトを用意して、案件が終了した時点で最終案を保存しています。
LAWGUE上での検索をしやすくする工夫として、契約書のタイトルには契約書名、取引先、契約時期を含むように命名しています。

「レビューするプロジェクト」は、データを整理せず、必要に応じて検索を行う形で使用しています。
「テスト用のプロジェクト」に関しては、メンバーひとりひとりに鍵付きかつ非公開で割り当てており、それぞれが自由に使用し、試行錯誤をしつつ、LAWGUEの新しい使用方法を発見する目的で使っています。

LAWGUEの特に役立つ(気に入っている)機能を教えてください。

役に立つのは、Wordアドイン版のLAWGUEです。
ブラウザのアプリを開かずとも、Wordから直接ブラウザの方にも保存できるのが便利で、データを蓄積するのも気軽に行えます。
アドインを入れて動作が重くなることもありませんし、重宝しています。

ブラウザのアプリならではの機能としては、類似ドキュメントのサジェスト機能も気に入っています。
定型的な契約書に関しては、ほぼこの機能を活用するだけでレビューが終わることもしばしばです。類似度が高いものから上に表示され、自分で探しにいく必要がないので便利です。
また、グローバル検索(LAWGUE上のドキュメントの検索機能)も、生きた条項例を網羅的に拾えるため便利です。

LAWGUEの導入効果をお聞かせください。

LAWGUEを導入したことにより雛形が形式的で決まっている場合は、今までよりも時間をかけずに処理できるようになりました。
また、管理職としてメンバーに案件をアサインする際にも、LAWGUEが活用できます。
案件によって、一から考えるものか、過去の類似案件の延長で審査できるものなのか、といった違いがありますが、担当者を決める前に私の方で事前にある程度LAWGUEで調査した上で、メンバーのレベルに合った案件を担当してもらうようにしています。
こうすることで、誰にどの案件をアサインするかの判断が以前よりもしやすくなり、助かっています。

今後LAWGUEに期待することを教えてください。

例えば、事業所の移転に伴う住所変更があった際などに、「旧住所のままではないですか?」など注意喚起してくれる機能があれば、ミス防止につながり、非常に重宝すると思います。
もう一つ、これは難しいかもしれませんが、Excelの読み込みもできるようになったら最高ですね。取引先のフォーマットではExcelベースで作成されている契約書も数は少ないですがありますし、契約書をレビューする上での参考情報がExcelファイルにある場合もありますので、LAWGUEで扱えるようになったら嬉しいです。

LAWGUEはどのような方におすすめの製品だと思いますか?

契約レビューの業務の効率化を目指したい法務部の方には全て適していると思います。
契約書のレビューというのは、自社雛形やベストプラクティスの条項例、そして過去の締結契約書も参照しながら、様々な情報から総合的に考えて判断する業務だと思います。
LAWGUEはその過程の中で、特に「生きたデータベース」としての活用余地があると考えています。自社雛形やベストプラクティス条項例を作成したり、定期的にメンテナンスを行う上でも、情報源として活用でき、便利だと思います。


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