LAWGUE導入で年間460時間の作業時間削減を実現!
トヨタファイナンス株式会社
トヨタファイナンス株式会社
法務グループ
池田様、山田様、鏡味様
- 業種
- 金融・保険
- 導入部署
- 法務・知財部
- 企業規模
- 1,001〜5,000名
- 文書類型
- 契約書
- その他
左から:池田様、山田様、鏡味様
トヨタグループの金融サービスを展開するトヨタファイナンス様では、法務グループでLAWGUEを導入いただいています。
翻訳機能など、LAWGUEと連携可能なオプションサービスもご活用いただくことで、年間460時間以上の効率化を実現。LAWGUEを導入したことで、業務量が増加する状況下においても効率的な対応ができつつあるそうです。
今回、法務グループの池田様、山田様、鏡味様にインタビューさせていただき、具体的な活用方法についてもお話を伺いました。
貴社の事業内容と、法務グループ様の業務内容を教えてください。
(山田様)
弊社はトヨタグループの金融サービス会社で、お客様の車の購入を支援する金融サービスである販売金融と、お客様のカーライフをサポートするクレジットカードサービスを中心に金融事業を展開しています。
法務グループには、現在8名が在籍しています。主な業務内容は、各事業において他社さんと締結する契約書の監修、展開する金融事業に関連して生じる法的検討、提供する金融商品の規約や約款の作成、また、企業として事業を行ううえで直面するさまざまな法的問題の解決などが、主な業務内容です。
法務業務においてどのような課題を抱えていましたか?
(池田様)
一般的にリーガルセクションには二軸の役割があると考えています。一つは契約書面のチェック・審査。もう一つは、企画や案件に関する法的なサポートや問題解決です。
弊社において、前者の書面のチェック・審査は、月間80〜100件程度依頼があります。リスクベースによって業務の負荷を変える方法をとるなどして対応していますが、依頼のあった書面すべてを人が見るとなると、相応の工数が必要となりますし、実際に必要な工数をかけて対応しています。
そこで、私どもが本来時間をかけたい後者の「法的な検討」にきちんと時間をかけられる状態とすることを目標に、簡易な書面はAIやシステムの力を借りることで人の対応工数を削減することがテーマとして存在していました。
LAWGUEを知ったきっかけを教えてください。
(山田様)
また、全社的にも生産性の向上や業務の見直しを行っていこうという流れもあり、AIやシステムを導入してより効率的に業務を行おうという機運が高まっている状況でもあり、
リーガルテックについて色々情報収集していく中でLAWGUEを知り、トライアルをさせてもらいました。
弊社の場合、雛形化されている汎用性の高い契約書面や過去に用いた契約書面を保有していて、契約書面の作成や修正、内容の適合性確認の業務は、それに依拠して行っています。
この業務に対して、人が時間をかけずに、機械的に契約書を読み込ませることで過去の知見を検索したり、抽出したりと検索性が向上すること、編集機能が充実していること、更に翻訳機能も使えることが、AIやシステムに期待すること、つまりニーズとして持っていました。
他社さんのサービスもトライアルはさせていただいたのですが、法律上の有利不利だけを端的に言及してもなかなかクライアント部署と内容の合意に至らなかったり、弊社雛形ベースでのカスタマイズが難しかったりしたこともあり、コストと製品の特長とに鑑みて判断した結果、導入には至りませんでした。
トライアルではどのような点を評価されましたか?
(山田様)
従来、過去の契約書を探すには、手間や時間がかなりかかっていました。というのも、弊社では契約書を紙で保管しているような状況でしたので、タイトルなどを抜き出してExcelで作成した契約書の管理台帳から検索して、検索にヒットしたらキャビネットに紙の契約書を取りに行って開いて…というアナログな対応をしていました。
その点はLAWGUEを使うことで、まずファイルの検索が非常に簡便に速くできるようになりました。
また、弊社では英文契約書を扱うことも間々あり、契約書の翻訳サービスも探していたのですが、LAWGUEはロゼッタのT-4OOと連携でき、翻訳の精度も満足のいくものでした。サービスを二つも三つも契約しなくても一つのサービス内で一元管理できるところも良かったです。
このようなシステムやAIの分野は、日進月歩で開発が進む世界だと思うのですが、LAWGUEは営業担当の方を中心にこまめにフォローしてもらえ、また、サポート体制も充実していたので、導入後もこまやかなサポートが期待できそうだと感じ、導入判断するに至りました。
現在どのようにLAWGUEを活用されていますか?
(山田様)
契約書に関しては、Wordファイルなど電子データがあるものはすべてLAWGUEに入れるルールにして、データベースを作っています。
そのデータベース内の契約書と、チェック依頼のあった契約書とをドキュメント比較機能を使って全体的な差異を把握した上で、欠落条項のサジェストが出てくればその条項を確認したり、他の条項検索も使ってよりピンポイントで最も適していると思われる条項を挿入したりといった形で使うのが基本の流れです。
フォルダの分け方としては、契約書の弊社雛形、基本規約等の定型的な書類、過去締結していた契約書のうち特に出来の良いものといったグルーピングでフォルダ分けしています。
加えて、法務グループのメンバーが各自の専用フォルダを作成して、対応完了後に完了フォルダに入れるというフローで使っています。
(鏡味様)
今は契約書のチェックが主な利用用途ですが、今後はクレジットカード等の規約の改定業務にも活用していきたいと考えています。
弊社が発行するクレジットカードは種類が数多くあり、それぞれに規約があるのですが、現状規約は、規定する内容は同じであっても、表記の方法がバラバラになっているものが存在します。
改定の方向性は一つに決まっているものの、それぞれの規約の表記の方法がバラバラになっているために、これまではすべての規約の条文一つ一つを目視でチェックする必要がありかなり大変でした。
そこで、試しにLAWGUEにデータを投入して、ドキュメント比較機能を使ってファイル同士の差分を比較したところ、表記の方法に違いがある箇所は緑と赤でハイライト表示され、更に空白表示のボタン一つで文中の空白(スペース)も検出できるので、2つの規約の条文の違いを一瞬で見ることができました。これは本当に便利だなと思いました。
今回行ったのは一部の規約に適用する小さな改定だったのですが、LAWGUEの編集機能は規約を改定する際にもとても役に立つことを実感できたので、今後大規模な規約改定を行う際には是非大いに活用したいと思っています。
(池田様)
Wordにも、異なる文書同士を重ね合わせて差異を表示する機能がありますが、それでは単純に文言だけの対比になってしまいます。
LAWGUEの差分表示のさせ方は、この条項のこの部分に差異があるというのが視覚的に分かりやすいので、契約書をチェックするという観点でもやはり助かっています。
LAWGUEで気に入っている機能があれば教えてください。
(鏡味様)
私が気に入っているのは翻訳機能です。数秒でかなりの分量が一気に翻訳されるので、文書の概要を把握するのに役に立ちます。
翻訳に関しては社内の他部署にも「法務ではこんな契約書のチェックもできるらしい」という感じでちょっとした噂が広まっていて、「ちょっとこれ翻訳お願いできない?」と依頼されたりもします。
文書の翻訳は、すべての部署で対応できているわけではないので、こういったサービスを利用している部署が一つでもあると社内でも有効活用できるなと思います。
あと、条文検索機能もよく使っています。「こういう条文入れたいな」というとき、過去どのような表記をしていたかを、今までだと「確かあの案件…」みたいに当たりをつけて一つずつWordファイルを開いて、文言を探して、という手順で行っていました。LAWGUEでは、類似条項検索ボタン一つで一気に検索できるので、検索結果を見て一番良いものを再活用すると、本当に素早く完成形に近づけるので、条文検索も気に入っています。
LAWGUEの導入効果を定量面、定性面からお聞かせください。
(鏡味様)
契約書面の作成・修正や内容確認に必要な時間をどれくらい削減できるのか、編集機能と翻訳機能とで、おおよその時間を試算してみました。
法務グループでは、年間1200件程度の文書をチェックしているのですが、そのうちの約3割は過去案件を見返して検討が必要なものです。
過去案件の検索から編集までをLAWGUEの機能を活用することで、1つの契約書あたり1時間は短縮できているかなと。そうすると年間360時間程度の節約になります。
翻訳機能については、大体年間50件ぐらい契約書や議事録といった英語の文書があり、1つの文書につき2時間は短縮できると思いますので、おおよそ100時間程度の節約になっているんじゃないかと試算しています。
編集と翻訳とを合計すると、年間460時間とかなりの時間を節約できるというふうに思っています。
定性面については、条項の欠落チェックや、類似条項検索なども、今チェックしている契約書の内容をAIが判断した上で提案を出してくれるので、容易に検索することができます。
法務グループには経験年数の浅いメンバーもおりますが、「契約書の作成は基本的にLAWGUEにデータを入れて作成している」と言っています。
契約書の質という意味でも、法務業務の経験がまだあまりないメンバーであっても、過去の契約書を参考にしながらそれと同程度のものを作りやすくなった、つまり条項漏れや表現ずれの低減を図ることができ、質が上がっていると感じています。
あとはリーガル面での質以外にも、条番号のズレも自動で修正してくれたり、「及び」や「又は」といった単語が漢字なのかひらがななのか、人間の目で見ただけではなかなか気付きにくいところも教えてくれたりするので、そういう細かな体裁面でのミスも起きにくくなったという点も、質の向上の一つの側面と感じています。
(池田様)
現在、弊社の事業戦略の中で、新しい商品の開発や新しいサービスの企画が数多く進んでいる背景もあり、クライアント部署からの依頼案件が増え、法務グループとしての業務量が増加しています。他方、人員の補充は容易に行えるものでないため、現行の人員で増加した業務量を吸収し、これまでと同等の業務水準を維持する必要に迫られています。
LAWGUEを導入して、お伝えしたような対応業務の効率化が図れたことで、業務量の増加への有用な対応を行うことができつつあります。LAWGUEのキャッチコピー「採用するなら、追加人員より LAWGUE」というのは確かにそう思います。
今後LAWGUEに期待することをお聞かせください。
(池田様)
法務業務で対応する法的検討にも色々な依頼があり、事業部門やクライアント部署から寄せられる「法的にはどうですか?」という問いに対して、部署としての見解を書面で提示することがあります。
各会社のリーガルセクションとしては、こういった見解書もナレッジとして有しており、やはりそのナレッジもLAWGUEで取り溜めていけるようになってくると、LAWGUEの真価が発揮されるのではないかと思っています。
その文書に、どういうことが書かれているのかを判断するのは、それこそLAWGUEのAIが長けているので、文書の記載内容を見て類似の文書を引っ張ってくるというのは、見解書にも使えるのではないかと個人的には思っています。
そのように法務業務を全面的にケアしてもらうことができるシステムであり続けてもらえると非常に有用なものとなると思っています。
過去のナレッジを活用して、クライアント部署の要望に応えていくという部分や法務部門が行う業務をLAWGUEに更に支援してもらえたら、ありがたいと思っています。